比叡山延暦寺〝おみくじ〟発祥の地 /西本梛枝

 

私の「滋賀一番」 西本梛枝 (2015年3月30日)

nishimoto1-1nishimoto1-2nishimoto1-3

●比叡山延暦寺は〝おみくじ〟発祥の地   (大津市比叡山 延暦寺)
神社仏閣におまいりするとつい引きたくなるのが〝おみくじ〟。そのおみくじの祖は比叡山延
暦寺を中興した がんさんだいしりょうげん 元三大師良源という高僧。平安時代中頃(10 世紀中頃)経済的にも精神的にも
疲弊荒廃していた延暦寺を天台教学の場として立ち直らせ、僧はもとより多くの民に尊崇された 方だ。
おみくじは元三大師が観音さまから授かったという五言四句の げぶん 偈文百枚が起源。これを江戸時
代初めの僧 てんかい 天海大僧正が大師のお告げで発見。これが「元三大師 ひゃくせん 百籤 」となり、番号のところ
に記された偈文を人々は人生の指針として頼みとするようになった。この元三大師百籤は次第に 天台宗以外のところでも使われるようになって、〝おみくじ〟として広まっていった。なので、 比叡山元三大師堂のおみくじは、自分が引くのではなく、お坊さんが引いてくれた籤を戴き、そ こに書いてあることの教えを受けて、我が心の指針とする。
因みに、魔除けのお札とされる鬼の姿の つの 角 だいし 大師は元三大師が疫病神を退散させたときの姿で、
これを戸口に貼っておくと厄難が近づかないと言われている。

比叡山延暦寺〝おみくじ〟発祥の地 /西本梛枝 をPDFで見る

HOMEに戻る

コメントを残す